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クリニック開業後に集患に苦戦する理由は?宣伝戦略も解説

クリニック開業後に集患に苦戦する理由は?宣伝戦略も解説

開業後のクリニックを成功させるうえで重要なのは、来院する患者数です。
では、クリニックの経営を軌道に乗せるには、1日にどれくらいの患者さんに来院してもらう必要があるのでしょうか?

本記事ではその目安とともに、クリニックが開業後の集患に苦戦する理由と、その対策方法を解説します。
クリニック開業後の経営を安定させるために、ぜひ最後までご覧ください。

クリニックの平均患者数

独立行政法人福祉医療機構が令和3年度に発表した“2020年度(令和2年度)病院・診療所の経営状況(速報)”によると、診療科目別の1日の平均患者数は次の通りです。

診療科目別の1日の平均患者数

診療科目 1日の平均患者数(人)
全体 45.6
内科 38.2
皮膚科 58.7
小児科 42.7
整形外科 75.5
耳鼻咽喉科 53.3

診療科目によって数値に差はありますが、1日の平均患者数はおよそ45人であることがわかりました。
立地や隣接している競合のクリニックの数によって来院する患者数は変わりますが、この数値を大きく下回る場合は、なんらかの対策が必要かもしれません。

参照元:独立行政法人福祉医療機構「2020年度(令和2年度)病院・診療所の経営状況(速報)p7」

クリニックを安定して経営するために必要な患者数

先ほどお伝えした通り、クリニックの1日の平均患者数は45人程度です。
1日に来院する患者さんの数が平均を超えていれば、安定した状態でクリニックを経営できる可能性が高まります。

しかし、内科と小児科はその45人を下回っているのです。
これは、“患者さん1人あたりの診療報酬”がほかの診療科目よりも高いためで、詳しい内容については次項で紹介します。
また、医療機器の購入費やクリニックの設備にかかった費用などによっても、その回収に必要な患者数は変わってきます。

患者数と収入の関係性

クリニックを開業する際には、院長であるご自身が得られる収入に関しても気になるものです。
それを知るうえで必要なのは、患者さん1人あたりの収益額です。
前出の独立行政法人福祉医療機構の集計結果によると、診療科目別の1人1日あたりの収益額は、以下のようになります。

診療科目別の1人1日あたりの収益額

診療科目 1人1日あたりの収益額(円)
全体 7,525
内科 8,337
皮膚科 5,738
小児科 8,470
整形外科 5,499
耳鼻咽喉科 5,210

1日の平均患者数に、上記の収益額をかけると、1日のおおよその合計収益を算出することが可能です。
たとえば、皮膚科を例に挙げて見てみると“58.7人×5,738円=33万6,820円”であることがわかります。
そして、1か月の診療日数を24日と仮定した場合のクリニックの年間収入は、“33万6,820円×24日×12か月=9,700万4,160円”です。

ここから、家賃や従業員への給与、医薬品費、開業費用の返済などの経費約4,000万円を差し引くと、医師の平均年収はおよそ5,700万円になると考えられます。

もし、1日あたりの患者数が1人増えたとすると、クリニックの総収入は“59.7人×5,738円×24日×12か月=9,865万6,876円”で、医師の年収は約5,865万円となります。
このように、患者さんが1人増えるだけでも年収に165万円程度の差が生じるので、来院患者数がクリニックの経営にとっていかに大きな要素か、おわかりいただけるはずです。

参照元:独立行政法人福祉医療機構「2020年度(令和2年度)病院・診療所の経営状況(速報)p7」

開業後のクリニックで患者さんが集まりにくい理由

開業直後のクリニックは、集患で苦労することがよくあります。
ここからは、その理由を以下の4つに分けて解説します。
クリニックを開業したあとに後悔しないために、本項の内容はきちんとチェックしておきましょう。

クリニック開業後の患者数が少ない原因

  • 原因①立地が悪い
  • 原因②競合のクリニックが多い
  • 原因③集患対策ができていない
  • 原因④既存患者が少ない

原因①立地が悪い

予定した患者数を確保できず、開業後のスタートダッシュに失敗するパターンとしてまず挙げられるのが、立地の悪さです。

質の高い診療を提供していたとしても、アクセスが悪い場所や認知されにくい場所では集患が見込めません。
開業する場所を決める際は、以下の点に着目するとよいでしょう。

クリニックを開業する立地で着目したいポイント

  • 駅やバス停が近く、アクセスが良いか
  • 商業施設から近いか
  • 人通りが多いか
  • 周囲からの視認性が高いか
  • ターゲットとしている患者層が多いか
  • 駐車場が広いか

駅やバス停からのアクセスが良く、商業施設から近い場所は高い集患効果が見込めるといえます。
開業場所を検討する際には、立地条件をしっかりと見極め、集患に結びつけていきましょう。

クリニックを開業する際のリッチの選び方についてはこちら
関連記事:クリニックを開業する際の立地はどのように選べばよい?

原因②競合のクリニックが多い

開業を検討している近辺に、競合のクリニックが多い場合は患者数が少なくなる傾向にあります。
なぜなら、ターゲットとなる患者層がすでにほかのクリニックに通っている、または自院に継続的に来院してもらえない可能性があるためです。

こうした競合との患者さんの奪い合いを避けるために、クリニックを開業する際は事前に診療圏調査をしておくことをおすすめします。

原因③集患対策ができていない

立地や近辺の競合の数に問題がなくても、集患対策が不十分だと患者数の増加にはつながりません。

集患対策の方法はさまざまで、ターゲットとなる患者層に合わせて実施する必要があります。
たとえば、若年層にリーチしたい場合は充実したホームページの作成やSEO対策が挙げられます。
一方、高齢者層の場合は折込チラシやポスティングといった方法が効果的です。
それぞれの具体的な内容は、以降で詳しく紹介します。

原因④既存患者が少ない

クリニックの経営を続けるには、安定した収入を確保する必要があります。
そのためには、新規患者を増やすだけではなく、リピーターとなる既存患者を増やすことにも目を向けましょう。

一般的に、新規患者を獲得するためのコストは既存患者の5倍かかるとされています。
既存患者が増えれば、広告にかかるコストを削減できるだけではなく、収入のアップに直結する可能性があります。

患者さんにリピートしてもらうためには、診療の質を上げることが何より重要です。
そのうえでSNSを活用したり、良い口コミの増加などを狙ったりすると、より効果的です。
そうすることで、新規患者も競合に流れず、既存患者になる可能性が高まります。

クリニック開業後の患者数を増やす宣伝戦略

ここからは、患者数を増やすための宣伝戦略を、以下の4つに分けて紹介します。

クリニック開業後の集患数を増やすための宣伝戦略

  • クリニックのホームページを作成する
  • Webでの集患対策を検討する
  • オフライン広告を活用する
  • 既存患者を増やす工夫をする

ポイント①クリニックのホームページを作成する

スマートフォンの普及によって、インターネットで気軽にさまざまな情報を収集できるようになりました。
そのため、ターゲットの目に留まるようなクリニックのホームページを立ち上げることで、アピール力が増し、新規患者を獲得できる可能性が高まるでしょう。
ホームページを作成する際は、以下の項目は必須です。

ホームページに掲載する項目

  • 院内やスタッフの雰囲気がわかる画像
  • 医師の経歴や専門領域
  • 治療に導入している医療機器
  • Web予約システム
  • Web問診システム

上記の情報をホームページに掲載すると、患者さんはクリニックの雰囲気や基本的な情報を把握できます。
こうしたホームページの作成には、専門的な知識が必要なので、ご自身での対応が難しい場合は外部の専門業者に依頼しましょう。

ポイント②Webでの集患対策を検討する

ホームページを作成したあとは、Webでの集患対策を行うことも大切です。
具体的な方法には、“SEO・MEO対策”が挙げられます。

SEO対策を講じて検索結果の上位に表示されるようになれば、より多くの患者さんに自院の存在を知ってもらえます。
また、SEO対策と同時にMEO対策を行うことも重要です。
MEO対策とは、“〇〇科 クリニック”とGoogleマップで検索した際に、上位に表示させる施策のことです。
Googleマップで近辺の情報を調べる機会が多い今だからこそ、この施策も大切だといえます。

これらの施策を専門業者に依頼することで、集患対策の効果を最大限に得られます。

ポイント③オフライン広告を活用する

開業エリアでの認知度向上を図るためには、看板や折込チラシ、ダイレクトメールなどのオフライン広告を活用する方法が適しています。

特に、患者層が高齢者の場合、スマートフォンを持っていない可能性もあるため、ホームページによる集患対策よりも従来型の方法のほうが効果を期待できます。
オフライン広告の種類は、次の通りです。

オフライン広告の種類

  • 看板
  • 折込チラシ/li>
  • ダイレクトメール
  • 新聞広告

上記はあくまでも一例で、このほかにもマス広告や交通広告など、さまざまな種類があります。
ターゲットとなる患者層に合わせた集患対策を工夫しながら、新規患者の獲得につなげましょう。

ポイント④既存患者を増やす工夫をする

地域住民のかかりつけ医を目指すなら、宣伝戦略とともに次回の診療予約を設定したり、良い口コミを増やしたりといった地道で本質的な取り組みも、もちろん大切です。
既存患者を増やすためには、次の方法を試すとよいでしょう。

既存患者を増やす方法

  • 次回の診療予約を取る
  • 良い口コミを増やす
  • 診療の質を高める

来院時に次回の診療予約を設定することで、次の来院につなげられます。
また、ポータルサイトに良い口コミが増えることで、患者さんに安心感を与えられます。

開業時の内覧会には集患を促す効果も期待できます。詳しく知りたい方はこちら
関連記事:クリニック開業時の内覧会とは?流れやメリットを解説

開業後のクリニックで患者数を増やすためには、ホームページの作成やオフライン広告の活用がおすすめ

開業後のクリニックの患者数が少ない原因には、立地の悪さや不十分な集患対策などが挙げられます。
質の高い診療の提供はもちろん、集患対策に工夫を凝らし、経営安定を目指しましょう。
ホームページの作成やオフライン広告の活用など、ターゲットとなる患者層に合わせて、集患のアプローチ方法を変えることが大切です。

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監修者

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