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皮膚科の開業医の平均年収は?成功するためのポイントも解説

皮膚科の開業医の平均年収は?成功するためのポイントも解説

皮膚科医としての今後のキャリアを考えた際、開業を視野に入れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
開業に際しては「開業することで稼げるようになるのか」「どうしたら多くの患者さんに来てもらえるだろうか」と、不安な点もありますよね。

そこで本記事では、皮膚科の開業医の平均年収や成功するために押さえておきたいポイントを紹介します。
皮膚科の開業医になるための情報収集に、ぜひお役立てください。

皮膚科の開業医の医業収益と平均年収について

厚生労働省が令和5年に実施した調査によると、個人で経営している皮膚科の医業収益の平均は6,800万円であることが判明しました。

ここから給与費や医薬品、医療器具などをはじめとする診療に必要な諸経費を差し引いた損益差額は、およそ2,800万円となり、こちらが皮膚科の開業医が得られる年収の大体の目安です。
なお、年収は開業資金の返済の有無、またクリニックの立地条件などによって変動するので、その点はご留意ください。

参照元:厚生労働省 第24回医療経済実態調査報告 

皮膚科の開業医として成功するために押さえておきたい8つのポイント

皮膚科の開業医として経営を順調に進めていくには、以下の8つのポイントを意識しましょう。

皮膚科の開業医として成功するために押さえておきたい8つのポイント

  • 立地の選定
  • 内装
  • 診療内容の充実度
  • 導入する医療機器の選定
  • 女性目線の意識
  • 効率的なオペレーションの設計
  • 採用活動
  • 広報活動

それでは、詳細を以下で解説します。

ポイント①立地の選定

皮膚科を開業する際に、もっとも重要なポイントは立地の選定です。
患者さんがアクセスしやすい場所に建てられるかどうかで、今後の経営を左右するといっても過言ではないでしょう。
立地を選定するうえで考慮したいポイントは、以下の通りです。

立地を選定する際に押さえておきたいポイント

  • 外観の視認性の高さ
  • 人通りの多さ
  • アクセスのしやすさ
  • 地域の人々へ認知されるかどうか

上記の項目は、開業する際に必ず意識すべきものですが、保険診療、または自費診療のどちらを中心とした治療を実施するかで、特に重視すべきポイントは変わります。

保険診療を中心に行う場合は、自ずと診療の単価が安くなってしまうので、患者さんを呼び込むために、外観の視認性の高さや周辺の人通りの多さが特に重要となります。

一方、保険適用外の自費診療に専念する場合は、長期的な治療を想定したうえで、患者さんが訪れやすいように駅からのアクセスが良好な場所に建てることが大切です。

このように、立地の選定時に考慮したいポイントは、保険診療と自費診療で異なるので、まずはどのような診療を行いたいのかをきちんと定めましょう。

ポイント②内装

内装にこだわることも、皮膚科医として開業を成功させるうえで重要な要素です。

たとえば皮膚科では、診察時に患者さんが肌を露出することがあるので、患者さんのプライバシーを守るための工夫を内装に施すことが求められます。

具体的には、更衣室を用意し、また誤って扉を開けてしまっても問題ないよう室内にカーテンを取り付けることが内装のアイデアに挙げられます。

また、院内感染を防ぐための工夫も大切です。
患者さんのなかには、感染のリスクがある症状を引き起こしている方もいらっしゃいます。
その患者さんがドアの取っ手に触れたあと、ほかの方も同じ箇所に触れると感染症の拡大を招くかもしれません。
また、待合室の混雑を避ける配慮や、空間除菌などの設備があると患者さんが安心して利用できる施設となるでしょう。

内装は自院を魅力的に仕上げるだけではなく、患者さんのプライバシーや安全を守るための効果もあるので、一層の注意を払って設計をお考えください。

ポイント③診療内容の充実度

開業率が比較的高く、競合の多い皮膚科の開業では、診療内容を充実させて他院との差別化を図ることも重要です。

たとえば、小児皮膚科や成人皮膚科など専門分野を絞って患者さんを限定したり、1つの症状の治療に特化したりすることが他院との差別化に挙げられます。

自院の独自性を打ち出せば「〇〇のことなら、このクリニックに頼もう」というように、患者さんに効果的に覚えてもらえる可能性が高まります。

ポイント④導入する医療機器の選定

導入する医療機器をあらかじめ選定しておくことも、経営を成功させるために大切なポイントの一つです。

医療機器は、実施する診療の質や業務効率に大きな影響を与えます。
そのため、予算との兼ね合いはもちろん、医療機器の使い勝手やトラブル時のサポート体制などさまざまな観点から吟味し、自院に最適なものを選びましょう。
また、来院する患者さんの症状を想定し、その症状の改善に適した医療機器を導入することも、成功を収めるためには不可欠です。

ポイント⑤女性目線の意識

皮膚科を開業する際は、女性に配慮した設計やサービスを意識するのも大切です。

具体的には、院内に化粧直し用のパウダールームを設計すれば、女性患者さんの安心感と満足度向上につながります。
また、診療内容によってはデリケートな内容を話すことも考えられるため、診察室には防音壁を設け、視線を遮るレイアウトを採用するといった工夫も欠かせません。

ポイント⑥効率的なオペレーションの設計

皮膚科医として経営を進めていく際は、受付から診察、会計までの流れを短縮すると、成功する可能性が高まります。

皮膚科は患者さん1人当たりの単価が低いので、効率的に診療しなければ高い収益を得るのが難しいといわれています。
したがって、予約システムの導入やWeb問診システムの導入といった工夫が必要です。

上記のシステムを導入すれば、患者さんに受付や問診を事前に済ませてもらうことが可能で、結果的に診療時間の短縮につながります。
また、診療時間の短縮によって診療できる患者さんの数も増えるため、高い収益を得られるチャンスが広がります。

ポイント⑦採用活動

皮膚科を開業するうえで、診療を円滑に回すために採用活動に力を入れることも大切です。

皮膚科を開業する際は、ほかの診療科と同じように医療事務と看護師を採用するのが一般的です。

開業直後から勤務してもらいたい場合には、準備期間と研修の日程などを考慮し、開業の1か月前を目途に採用を行う必要があります。

また、採用する際はスタッフの雇用形態についても、柔軟に考えましょう。
たとえば、医療事務や看護師を繁忙期だけ雇用するという方法もあります。
そのほかにもフルタイムの正社員やパート、外部委託の派遣社員などさまざまな選択肢があるので、開業する自院の状況を鑑みて、どの雇用形態が適しているのかをご検討ください。

ポイント⑧広報活動

皮膚科で開業し、多くの患者さんに来てもらうためには、想定する患者さんの年代に合わせた広報活動が重要です。

たとえば老年層であれば、看板やチラシなどのアナログ広告を打ち出すことで、集患が見込めるでしょう。
これらの広告は、シンプルかつ目を引くデザインにすると目に留まりやすくなり、くわえて電話番号や住所を大きく記載しておくと自院に足を運んでもらう可能性が高まります。

一方、若年層の患者さんを呼び込む場合は、看板やチラシだけではなく、インターネット上の広告に注力することも欠かせません。
若年層は、情報収集を行う際の媒体に“インターネット”や“SNS”を使用しています。
SNSで自院の公式アカウントを作成し、肌に関する悩みを募ったり、美容に特化したコンテンツを投稿したりすると、若年層の集患に期待できます。

皮膚科の開業医になる際の注意点

皮膚科の開業医として成功するためには、いくつかの注意点を押さえておく必要もあります。
その注意点としては、以下の5つが挙げられます。

皮膚科の開業医になる際の注意点

  • 開業資金が高額になる可能性
  • 設備の導入費用
  • 競合の数
  • 患者さんの数
  • 医療広告ガイドライン

閉業の危機を避けるために、これらの項目は事前にチェックしておきましょう。

注意点①開業資金が高額になる可能性

皮膚科を開業する際は、開業資金が高額になってしまうかもしれません。

開業資金は、内装・設備にかかる費用だけでも1,500万円程度、そこに設備の費用が加わると、およそ2,000万円以上かかってきます。
これはあくまでも目安であり、開業資金は立地や内装費の価格によって変動するので、より多くの資金が必要になることも十分に考えられます。

特に、内装費は近年建築業界の人手不足や建築資材の不足などの理由によって、価格が上昇しているため注意が必要です。

内装費を抑えたい場合は、工事の前に複数の業者から相見積もりをとりましょう。
そこで予算面にも、工事の内容にも納得のいく業者に依頼することをおすすめします。

また、新築のクリニックモール(複数医療機関入居)での開業をお考えの際は、他のクリニックと同時期に内装工事をすることで、内装管理費などの工事にかかわる付帯費用の軽減ができることもあるため、施設の竣工時期を確認し竣工期間の検討をしましょう。

注意点②設備の導入費用

保険適用外の自費診療をメインで行う場合は、医療機器の導入費用がかかることも押さえておきましょう。

保険適用外の自費診療を行ううえで、患者さんに高い満足度を得てもらうためには、最新技術が搭載された高額な医療機器を導入する必要があります。
しかし、開業当初からこうした医療機器を導入しようとすると、より多くの開業資金を用意しなければならず、経営が圧迫されます。

そのため、高額な医療機器を導入するタイミングには、自院の経営に余裕が出始めた頃も視野に入れましょう。
資金繰りが安定しているときに導入したほうが、経営が圧迫されるリスクを軽減できます。
また、開業してしばらくすると、来院される患者さんが求めるニーズもわかってくるので、自院に適した医療機器を適切に導入できるといったメリットもあります。

注意点③競合の数

先述した通り、皮膚科は目指す方が多く開業率も高いので、新しく開業したクリニックが当初から高い収益を得るのは難しいとされています。
そこで、他院との差別化を図りましょう。
差別化を図ることで、競合の数に関係なく収益を上げられる可能性が高まります。

差別化のコツとしてはたとえば、集患を狙うターゲット層に向けての診療時間の変更、美容皮膚科であればSNS割や学生割などを設定することが挙げられます。

注意点④患者さんの数

上述のように、保険診療を中心とする皮膚科は患者さん1人当たりの単価が低く、多くの患者さんを診療しなければ高い収益を得るのは難しいおそれがあります。

皮膚科の開業医として高い収益を得たい場合は、自ずと診療する患者さんの数が増加するので、多忙になる可能性があることは念頭に置いておきましょう。

注意点⑤医療広告ガイドライン

皮膚科の開業医として成功するためには広報活動が大切だと解説しましたが、その際は“医療広告ガイドライン”に違反しないように気をつけなければなりません。

医療広告ガイドラインは2024年3月に改正が行われ、クリニックも規制対象になりました。
規制される内容には、症状のビフォーアフター写真の掲載や診療内容を誤認させるような広告などが含まれます。

もし、医療広告ガイドラインの違反に対する中止命令や是正命令に従わなかった場合は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
医療機関としての信頼を保つためにも、広告の掲載やSNSの投稿を行う際は医療広告ガイドラインに違反していないかを、十分にチェックすることが大切です。

皮膚科の開業でお悩みの場合の対処法

ここまでの内容を理解したうえで、「1人で開業までの準備を進めるのは不安だな……」と思う方もいらっしゃるでしょう。
その際は、皮膚科の開業に特化したコンサルタントに相談するのがおすすめです。

コンサルタントは、開業や現在の医療業界に関する豊富な知識をもっています。
クリニックを建てる際の立地、また集患するための戦略などを、プロの目線で回答してもらえるでしょう。

くわえて、コンサルタントのなかには、皮膚科を開業したあとも業務のサポートを行ってくれる方も存在します。
開業直後は、新しい業務や診療以外の雑務に時間がとられがちです。
業務に慣れるまでサポートしてほしい方は、ぜひコンサルタントに依頼してみてください。

皮膚科の開業医として成功するためには、自院の立地や内装などにこだわることが大切

今回は、皮膚科の開業医の年収や開業する際に押さえておきたいポイントを解説しました。

皮膚科の開業医として成功するためには、クリニックの立地を重視するのはもちろん、広報活動にも目を向ける必要があります。
広報活動を行う際は、医療広告ガイドラインに違反していないかを、きちんと確認しましょう。

また、1人で開業準備を進めるのが不安な方は、コンサルタントに依頼するのもおすすめです。
専門的な知識と戦略で、自院の経営をサポートしてくれます。

マツキヨココカラが提供するクリニック開業サポートでは、開業に適したエリアの選定から、開業準備に関わる付帯業務(施工設計相談、医療機器の選定、電子カルテの選定、スタッフの採用など)、開業からその後のフォローまで包括的に行います。
皮膚科医として開業を検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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