開業支援インタビュー・コラム
ノアすこやかプラザ 舞多聞クリニックモール
みむら内科クリニック
開業に至った経緯をお聞かせください
神戸市立中央市民病院、西神戸医療センターといった基幹病院に長年勤務していましたが、管理職としての仕事が大半を占め、臨床現場での仕事が少なくなったのが開業を考えるようになった一番の理由ですね。開業医だった父の姿をずっと見ていたこともあり、地元の人たちに寄り添って地域医療に貢献したいという想いが強くなっていき、医師となって30年目にあたる2017年に、開業することになりました。
「ノアすこやかプラザ舞多聞クリニックモール」での開業を決めた理由は何だったのでしょう?
舞多聞は長年住んでいる住居にも近く、ニュータウンですから、今後の人口増加が見込めることもあり、開業の候補地として良いなと以前から思っていました。しかし、資金的に個人としての開業は難しかったところ、医療モールができるということになり、私としては願ってもない物件と巡り合えたと思っています。
開業後の感想をお聞かせください
ニュータウンという地域がら、子育て世代の患者さんが多いですね。専門としている内視鏡検査では、幸い開院1年余りで胃内視鏡検査が500件を超え、大腸内視鏡検査と合わせて多くの方々に検査を受けていただくことができました。当初は、以前勤務していた病院からの患者さんも多かったのですが、今では地元の患者さんが増え、おそらく今後も増えていくだろうという手ごたえも感じています。勤務医をやめたことにまったく後悔はありません。開業して良かったと感じる日々です。
モール内での他科との連携はいかがでしょう?
現在はまだ、当院と眼科クリニックのみの入居ですが、肝臓の数値が高かったり、お腹の調子の悪い患者さんを紹介していただいたり、こちらからは糖尿病の患者さんをご紹介したりと、かなり連携が取れていると思います。小児科の入居が決まったようですし、あとは整形外科や皮膚科が入居すれば、各科と相談しながら、より多くの疾患をモール内で診ていくことが可能になるでしょう。西神戸医療センターや近隣の神戸掖済会病院といった大病院との病診連携も円滑に取れていますので、急性期の患者さんにも安心して受診していただくことができます。また、モール内の薬局で定期的に健康教室などのイベントが開催されているのですが、私は毎回参加させてもらっています。かかりつけ医、家庭医として、とても勉強になりますね。
どのような形で地域医療に貢献していこうとお考えですか?
微熱や倦怠感といったちょっとした体調不良でも、気軽に相談できるよろづ相談所のような存在を目指したいですね。それと同時に、2万件以上の内視鏡検査を行ってきた経験を活かし、胃がんや大腸がんの早期発見にも貢献したいと思っています。今の時代、早期発見できればお腹を切らずに内視鏡で治療することができますから。子育て世代の人が進行した状態で発見されれば、家庭に及ぼす影響ははかりしれません。今まで検査を受けたことがない人に、積極的に受けていただけるよう、安心安全で優しい内視鏡検査を提供していきたいと思います。
医療モールで開業を考えているドクターにアドバイスをお願いします
医療モールは初期投資をかなり抑えることができると思います。個人で土地、建物、駐車場などを用意するのに比べれば、負担はかなり軽くすむといって良いでしょう。自己資金との兼ね合いを考え、立地条件など諸条件をリサーチしたうえで、希望にかなう医療モールがあれば、検討してみて良いのではないでしょうか。みなさん、それぞれの事情がおありでしょうから、一概にはいえませんが、私の経験からいうと、可能であれば、開業はある程度若い内がいいかもしれませんね。
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