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クリニックの開業が失敗する原因は?成功のポイントも解説

クリニックの開業が失敗する原因は?成功のポイントも解説

勤務医から開業医への転向を検討しているものの、失敗を危惧してなかなか踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。

実際に、開業医となり安定した経営を続けていくのは簡単ではありません。
しかし、失敗する原因を事前に把握し、対策を講じておくことで成功する可能性を高められます。

本記事では、クリニックの開業で失敗する原因や成功のポイントを解説します。
開業医への道を諦めないために、ぜひ最後までご覧ください。

クリニックの開業が失敗する理由

クリニックの開業が失敗する理由は、診療から経営に関するものまでさまざまです。
以下では、代表的な7つの理由を解説していきます。

集患が難しい場所で開業しているから

患者さんが集まらない場所に開業すると、経営を失敗する可能性があります。

アクセスが悪い場所やターゲット層が少ない地域での開業は、集患がうまく進まず行き詰まる原因となります。
また、近隣に同じ診療科のクリニックが集中している場合もリピートの患者さんが増えにくくなり、経営を安定させることは難しいでしょう。

開業前には、クリニックの開業コンサルタントといったプロに診療圏調査を依頼するなどして、集患がきちんと見込める場所を選ぶことが求められます。

診療方針が曖昧だから

診療方針が不明瞭なクリニックは、経営が安定せず、失敗しやすくなります。

独立するにあたっては、開業する場所や導入する設備など、さまざまな場面で経営者としての判断が求められます。
その際に明確な基準がなければ、正しい判断ができません。
たとえば、保険診療を中心とした地域住民に寄り添う医療を目指していたにもかかわらず、自由診療に特化した最先端の医療を安易に導入するといったケースです。

方針が曖昧なまま開業すると、実際の運営と提供する医療やサービスの内容に齟齬が生じ、患者さんを混乱させることにもなりかねません。
正しい決断をして経営を継続させるためにも、開業前に診療方針を明確にしておきましょう。

開業までのスケジュール管理ができていなかったから

クリニック開業までのスケジュール管理が不十分では、その後の運営に悪影響を与えかねません。

開業においては、クリニックの内装工事や医療機器の設置だけでなく、スタッフの採用などさまざまなプロセスが存在します。
これらの準備が間に合わず、開業日が大幅に遅れる、または告知が十分に行えないなどのトラブルが発生すると、開業後の集患や運営にも大きく影響するでしょう。

そのため、クリニックの経営を失敗させないためには、開業前から緻密なスケジュールを立て、万全の状態を整えることが重要です。

開業までの流れと成功させるポイントについて詳しく知りたい方はこちら
関連記事:クリニックを開業するまでの流れと成功させるポイントを解説

初期費用をかけすぎているから

開業に多額の費用をかけるクリニックほど資金繰りが逼迫し、経営難に陥る傾向があります。

当然ながら開業には物件の契約や内装工事に関わる費用だけでなく、医療機器や電子カルテといった設備やシステムの導入にも費用がかかります。
物件や内装にこだわりすぎたり、初めから高額な設備を購入したりすれば、開業後の運営費用が不足するでしょう。

経営が安定するまでは費用削減のために、診療内容に応じた必要最低限の設備のみを購入し、レンタルやリースを活用すると効果的です。

スタッフが定着しないから

スタッフが頻繁に入れ替わるクリニックは、開業で失敗するリスクが高いといえます。

患者さんとしては、スタッフが頻繁に入れ替わるクリニックでは、信頼関係を築けず安心して通うことができません。
さらに、新たな人材の採用や育成が定期的に必要となれば、余計なコストがかかります。

スタッフに長く働いてもらうためには、人事面の対策が重要です。
例として、採用時にはクリニックの方針をしっかりと伝えてミスマッチを減らし、既存のスタッフとは面談の機会を設けることなどが挙げられます。

労働環境や待遇が整えば、スタッフのモチベーションが向上し、質の高いサービスの提供にもつながります。

Webサイトを活用できていないから

開業を失敗する理由として、Webサイトを活用した集患を実施していないことも挙げられます。

スマートフォンの普及や新型コロナウイルス感染症の拡大により、インターネットで情報を収集してから受診する患者さんが増えています。
そのため、Webサイトの活用を考えず、情報の発信や更新を行わないようであれば、増患はなかなか期待できません。

最近ではWebサイトからの予約やオンラインでの診察など、活用方法も広がりをみせています。
患者さんのニーズに合わせてWebサイトを活用することは、他院との差別化を図り、新規の患者さんの獲得につながります。

経営スキルが足りていないから

クリニックの開業が失敗する原因として、経営スキルの不足も挙げられます。

開業医は医療だけでなく、会計やマーケティングといった経営に関する知識も必要です。
これらの知識が不足している、または開業コンサルタントに丸投げしている場合は、クリニックの状況を正しく把握できずに経営が悪化してしまいます。

医師であると同時に経営者でもある開業医は、最低限の経営スキルを身につけなければなりません。
また、コンサルタントや業者に支援を依頼する際も、丸投げするのではなく、積極的に参加する姿勢が重要です。

医療経営コンサルタントについて詳しく知りたい方はこちら
関連記事:医療経営コンサルタントとは?役割や利用するメリットを解説

クリニックの開業に失敗してしまう医師の特徴

クリニックの開業に失敗してしまう理由は、医師自身の性格にもあります。
以下では、クリニックの開業が失敗につながってしまう性格の特徴を5つ紹介するので、ご自身に該当するものがないか確認してみてください。

特徴①完璧主義である

完璧を求めすぎる医師は、開業に失敗しやすいといえます。

開業医は診療だけでなく、運営に関して幅広い業務をこなす必要があることはすでに説明した通りです。
そのなかで完璧を目指そうとすると、仕事が停滞したり、職場の雰囲気を壊したりする可能性があります。

自身の理想に固執せずに落としどころを定め、信頼できるスタッフに頼るなど、あらかじめ仕事のスタイルを設定しておくと成功につながります。

特徴②コミュニケーションが苦手である

医師のコミュニケーション能力が不足している場合、クリニックの経営を安定させることは困難です。

患者さんから信頼を得てリピーターを獲得するだけでなく、スタッフとの良好な関係を築くうえでもコミュニケーションは欠かせません。
また、地域に根差したクリニックになるためには、近隣の医療機関や行政機関との連携も求められます。

このように、クリニックの経営を軌道に乗せるためには、職場内外を問わない広いコミュニケーション能力が大切です。

特徴③物事をネガティブに捉えてしまう

消極的な思考の医師では、クリニックの経営者は務まりません。

開業医になれば毎月一定の給料が支払われることはなくなり、集患がうまくいかない場合は経営不振に陥る可能性も考えられます。
このような困難に直面したときに、毅然とした姿勢で対応できる精神力がなければ失敗してしまうでしょう。

“経営者になる”という認識を強くもち、日頃から前向きな思考で仕事に向き合えば、成功の可能性が高まります。

特徴④他責思考である

クリニックで起きた問題を自身の責任と考えられない医師は、開業を失敗するおそれがあります。

自身が開業するクリニックでは、提供する医療やサービスはもちろん、経営に関わるすべての責任を負わなければなりません。
何か問題が起きたときに、スタッフや地域医療関係者など、人のせいにしてしまう性格の医師は信頼を失い、開業は失敗に終わるでしょう。

問題が起きたときこそ自身の仕事に問題がないか冷静に向き合い、真摯に対応することで、周りとの強固な信頼関係が築けます

特徴⑤新しい医療のスタイルに抵抗がある

時代に合わせた新しい医療を取り入れられない医師は、患者さんから選ばれず、経営の継続が難しくなります。

ほかの業界と比べて医療における進歩は目覚ましく、新しい技術や治療法が続々と登場しています。
患者さんも簡単に最新の医療情報を調べられる時代になり、それらを用いた治療を期待されることも少なくないため、新しい医療を提供しないクリニックは存続できません。

変化の激しい業界だからこそ柔軟な思考をもち、患者さんのニーズに合わせて最適な医療スタイルを取り入れることが、集患につながります。

クリニックの開業を成功させるためにできること

ここからは、前項までで触れた開業を失敗する理由を踏まえて、成功につなげるためのポイントを9つ紹介します。
解決策として触れたものもありますが、以下でより具体的な内容を確認していきましょう。

ポイント①開業する場所にこだわる

集患が見込める場所での開業は、経営を成功させるための第一歩です。

患者さんが集まりやすい場所を選ぶことで、開業後に安定した集患が期待できます。
“患者さんがアクセスしやすいか”“自身の診療科におけるターゲット層が集まりやすいか”“近隣に競合するクリニックが点在していないか”といった点がポイントです。

最近では、豊富な実績を持つクリニック開業コンサルタントも多数登場しており、地域特有の情報を活用した診療圏調査を行ってくれる会社もあります。
リサーチが不安な方は、こうしたサービスの利用をおすすめします。

クリニック開業する際に役立つ立地の選び方について詳しくはこちら
関連記事:クリニックを開業する際の立地はどのように選べばよい?

ポイント②コンセプトを明確化する

開業するクリニックをどのようなコンセプトで運営していくのかを明確にすると、経営が安定し、成功しやすくなります。

一見、開業医として自由度の高い医療やサービスを提供できる点はメリットに思えます。
しかし、クリニックの指針が明確でないと、患者さんやスタッフに伝わらないだけでなく、経営者として必要な情報の取捨選択ができません。

自身が目指す医療を実現し、経営を安定させるために、開業前にコンセプトを固めましょう。

ポイント③自院ならではのアピールポイントをつくる

自院の強みやアピールポイントを確立できれば、クリニックの開業は成功するでしょう。

経営戦略として独自のアピールポイントがあれば、競合との差別化を図れます。
自身が目指す医療やサービスを提供するために、何をアピールすべきなのかという点を、患者さんのニーズから見極めることが大切です。

ポイント④資金計画をきちんと行う

開業前の入念な資金計画が、クリニックの開業を成功に導きます。

当然ですが、開業後しばらくは収益が安定しないことが想定されるため、初期費用や運営費用がどの程度かかるのか、現実的な数字を出して計画を立てる必要があります。
開業後の収入が不安定な期間を考えると、少なくとも半年から1年分の運営資金を確保しておきたいところです。

ポイント⑤円滑なコミュニケーションを意識する

クリニックの開業を成功させるには、患者さんはもちろん、運営に関わる人たちとの円滑なコミュニケーションが不可欠です。

診察時に丁寧なコミュニケーションを心がけることで、患者さんとの信頼関係の構築と、リピーターの獲得につながります。
また、スタッフや地域医療関係者とのコミュニケーションは仕事をスムーズに進めるだけでなく、働きやすい職場づくりにも役立ちます。

このように、コミュニケーションの円滑化は、患者さんと運営に関わる人どちらとの関係構築においても重要なポイントです。

ポイント⑥スタッフの教育に力を入れる

クリニックの成功は、スタッフの教育にかかっているといっても過言ではありません。
受付や看護師といったスタッフの対応は、そのままクリニックの評価に直結します。
さらにスタッフのスキルアップは、仕事の効率化だけでなく、医療事故やインシデントのリスクを軽減する効果も期待できます。

スタッフ自身の成長を促し、やりがいをもって長期的に働いてもらうためにも、充実した教育制度を整えましょう。

ポイント⑦集患対策を行う

自院が求めるターゲット層に適した集患対策は、クリニックの成功にとって欠かせない要素です。

具体的な対策としては、ホームページやSNS、また動画広告などを活用したオンライン広告や、看板やチラシといったオフライン広告が挙げられます。
広告費用はかかりますが、オンラインとオフライン両方からのアプローチは、高い集患効果が望めます。

若年層ならオンライン、高齢層ならオフラインを中心に検討するなど、自身の診療科やターゲットとなる患者さんを明確にすることで、より効果的な集患対策が可能です。

ポイント⑧シミュレーションを実施する

事前に診療シミュレーションを徹底することも、クリニックの開業を成功させるうえで外せないポイントです。
シミュレーションは、知人やコンサルタント会社、また医療機器メーカーなどの関連業者に協力を依頼し、実践形式で行います。
実際の診療に沿って実施すると、開業後に起こりえるトラブルが可視化され、具体的な対策ができるようになります。

リピーターとなりうる患者さんを獲得するには、初めの対応が肝心です。
あらゆるトラブルを想定し、適切な対処方法をあらかじめ確認しておきましょう。

ポイント⑨コンサルタントを活用する

開業を成功させる手段として、クリニックの開業コンサルタントを活用する方法もあります。

自身のクリニックを開業する際は、医師としてだけでなく、経営者としても多くの判断を要します。
さらに開業にはさまざまなプロセスがあり、すべてを一人でこなすのは容易ではありません。

クリニックの開業を専門に行うコンサルタントでは、診療圏調査や資金計画、また広告活動や人材採用にいたるまで、幅広いサポートを提供しています。
開業に関する不安を払拭し、効率的に準備を進めるうえでも効果的といえるでしょう。

しかし、なかには専門知識が乏しく、いい加減な提案を勧めてくる会社も存在します。
コンサルタントを選ぶ際は、開業実績はもちろん、開業後のサポート体制が整っている会社を選ぶよう注意が必要です。

クリニックの開業が失敗する原因は、準備不足と医師の性格が関係する

今回は、クリニックの開業が失敗する原因と、成功させるためのポイントを解説しました。

開業医は医療だけでなく、経営に関する知識が必要となるうえ、すべての責任を自身で背負う精神力が求められます。
また、開業を成功させるには、徹底した開業場所の調査や綿密な資金計画以外にも、スタッフの教育や集患の対策など、考えるべき内容は多岐にわたります。

開業を検討するにあたり、一人で進めていくことに不安を感じているのであれば、マツキヨココカラが提供するクリニック開業サポートをご活用ください。
開業支援の豊富な実績を生かし、医師としての開業を成功へと導くサポートをさせていただきます。

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