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クリニックを開業するまでの流れと成功させるポイントを解説

クリニックを開業するまでの流れと成功させるポイントを解説

クリニックを開業する場合、準備がスムーズであればあるほど、開業後の滑り出しも好調になります。
しかし、「何を準備したらよいかわからない」「どこから手をつけるべきなのか見当がつかない」という方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

そこで本記事では、クリニックを開くまでの流れと、開業を成功させるためのポイントを解説します。
これから独立に向けて動く予定の方は、ぜひ参考にしてください。

クリニックを開業するのに適した年齢は?

本題に移る前に、まずはクリニックを開業する年齢について考えてみましょう。
クリニックの開業に適した年齢は、30~40代といわれています。

しかし、これはあくまでも目安であるため、20代から独立を考えても早すぎることはなく、50代で開業したとしても遅すぎるということはありません。

要するに、ご自身に合ったタイミングで独立すればよいわけですが、“知識”として開業年代別のメリット・デメリットがあることは知っておきましょう。

たとえば若いうちに開業するメリットとしては、固定資産を長く活用できることや金融機関への返済に余裕を持てることなどが挙げられます。

反面、経験が浅いことから、患者さんの信頼を得るために時間がかかるケースがある点はデメリットです。

一方、勤務医の経験を重ねてから開業する場合は、開業費用の”短期回収”を余儀なくされますが、年齢からくる信頼感とキャリアを武器にできるのが強みです。

クリニックを開業するまでの流れ

開業を思い立ったら、必要となる準備や手続きの方法を事前に押さえておくと、安心して行動に移せます。
以下では、クリニックを開業するまでの一般的な流れを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ステップ①経営理念・診療方針を決定する

自院の経営理念と診療方針を固めることが、クリニック開業のファーストステップです。

経営理念と診療方針を考える際は、ご自身が“開業して何がしたいのか”を明らかにすることが大切です。

たとえば「地域に根付いた医療を提供したい」とお考えであれば、自ずと開業する場所が定まります。
このように、開業までの準備を具体的に進めるためには、明確な経営理念と診療方針が不可欠なのです。

ステップ②開業する場所を決める

経営理念と診療方針を考えたあとは、それに基づいて、クリニックを開く場所を決定します。

クリニックの開業に適した場所は、大きく分けると、以下の4パターンです。

クリニックの開業に適した場所のパターン

  • 都心×駅前
  • 都心×住宅街
  • 郊外×駅前
  • 郊外×住宅街

このような立地環境の違いによって、訪れる患者さんの客層やクリニックのアピールポイントなどは変わってきます。

よく吟味して、自院の理念と診療方針に合わせた経営ができる土地を探しましょう。

クリニックを開く場所の目途がついたら、次は、診療圏調査の準備に取りかかります。
診療圏調査とは、クリニックをその土地に開院した場合に、“1日あたり何人の患者さんの来院が見込めるか”を推測するための調査のことです。

この調査の結果を踏まえて開業場所を決定すれば、患者さんが来院しないというリスクを軽減できるため、安定的な経営を目指せます。

なお診療圏調査には、無料アプリやWeb診断を利用したり、専門会社に依頼したりといった方法があります。

ステップ③事業計画を策定する

クリニックの開業準備では、事業計画を立てることも欠かせません。

事業計画は基本的に経営基本計画・資金計画・収支計画の3種類で構成されており、文章で事業計画書にまとめることで、第三者にも伝えられるようになります。

事業計画書は金融機関から融資を受ける際に提出が求められるため、あらかじめ作成を進めておくとよいでしょう。

ステップ④開業資金を準備する

開業に際しては、内装工事費や医療機器購入費などに充てる資金が必要です。
準備すべき資金の総額は、診療科や立地などによって差はありますが、5,000万~8,000万円程度といわれています。

このうち、約2割は自己資金で用意することが理想です。

なお、開業資金の内訳の詳細と資金調達方法については後ほど解説しますので、こちらもぜひ参考にしてください。

ステップ⑤医療機器を選定する

用意する医療機器は、診療科やクリニックの規模、そして診療方針によって異なります。
これらを考慮しつつ、自院に必要な医療機器を見極めて購入することで、余計な出費を抑えられる可能性があります。

また、一定期間で更新が必要となる医療機器は、購入ではなくリースを利用して設置するのも一つの手です。

医療機器の種類や更新頻度、さらに予算とのバランスも考え、適切に選定しましょう。

ステップ⑥スタッフを採用する

物件や医療機器の準備が整ったあとは、看護師や看護助手、医療事務などのスタッフを手配する必要があります。

スタッフは、自院の経営理念と診療方針に合ったスキルを持つ人材を優先的に採用しましょう。

このとき、開業後の人件費を可能な限り抑えるためには、人員計画を事前に立案してから進めることが重要です。

ステップ⑦スタッフの研修を実施する

採用したスタッフに、医療機器の使い方や、患者さんへの対応で必須となる基本的なマナーなどを学ばせるための研修を行うことも大切です。

あわせて、自院の経営理念や診療方針などを伝え、共通認識を育めるような内容も盛り込むとよいでしょう。

ステップ⑧集患のためのPR施策を講じる

自院のことを患者さんにアピールし、来院につなげるには、PR施策にも注力しなければなりません。
これには、見学会の実施やチラシの配布、あるいはWebサイトの運用などを行うといった方法があります。

ただし、クリニックの広報活動を行う際は、医療広告ガイドラインに抵触することがあってはなりません。
そのため、広告代理店などのプロに相談するのも一案です。

専門家の監修を受けることで、規制に抵触することなく、患者さんに対してもより有効にアプローチできるコピーが出来上がることでしょう。

ステップ⑨所定の手続きを行う

クリニックを開業する際は、行政機関などに対して、所定の手続きを済ませることが求められます。
さまざまな場所に複数の書類を出さなくてはならず、骨の折れる作業ですが、これを乗り越えれば無事に開業できるため、頑張りましょう。

主な届け先と必要な手続きの詳細は、以下の通りです。

クリニックの開業時に必要となる手続きの届け先と詳細

届け先 手続きの詳細
保健所
  • クリニックを開く物件の目途がついた段階で、開業地域を管轄している保健所に、物件が構造設備の基準を満たしているかどうかの事前確認を行う
  • “診療所開設届”などの書類を準備し、開業の約1か月前に提出する
厚生局
  • 保険医療の実施に対して届け出が必須となる“保険医療機関指定申請書”など、必要書類を提出する
消防署
  • 開業する物件によっては防火管理責任者の資格が必須となるため、消防署で事前に講習を受けて取得する
  • 開業前に消防立入検査を受ける
  • 必要に応じて、消防計画の提出や避難誘導訓練などを行う
税務署
  • “個人事業開始届”や“事業所設置届”などを提出する
医師会
  • 事務局に入会条件などを確認し、入会申込を行う
  • 理事会審査などを経てから、入会手続きを行う

上記の手続きは、基本的に、どの地域でクリニックを開業する場合でも必要になります。
しかし、提出のルールや必要となる添付書類などは地域によって異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

クリニックの開業にかかる費用の内訳は?

クリニックの開業にかかる費用の内訳としては、主に以下のような項目が挙げられます。

クリニックの開業にかかる費用の内訳例

  • クリニックを開く物件にかかる費用(敷金や礼金など)
  • 家賃
  • 内装工事費
  • 診療設備費
  • 医療機器購入費
  • 広告費
  • 採用・研修費
  • 人件費
  • 医師会諸経費

このような費用は、クリニックを開く物件の種類や立地、あるいは揃える医療機器の数などによって大きく変動します。

したがって、診療方針に合わせたうえで、予算を超えないように資金を配分することが大切です。

どこから資金を調達するとよい?

お伝えしたように、開業資金は、総額の約2割を自己資金で用意することが理想です。
自己資金で賄えない分は、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受ける方法で調達する必要があります。

なお、金融機関から融資を受ける場合は、審査を通過しなければなりません。
融資の審査を通過するには、事業計画の実現可能性や財務状況の健全性を証明し、担保の提供などを行う必要があります。

そのため、これらの情報がきちんと伝わるように事前に資料を作成し、備えておきましょう。

クリニックの開業を成功させるポイント

ここまででお伝えした開業までの流れを踏まえたうえで、さらに成功に導くための要点も押さえておくと、好調なスタートを切れるでしょう。

以下では、クリニックの開業に際して、知っておきたい4つのポイントを解説します。

ポイント①医療分野以外の知識も身につける

クリニックを開業する場合、さまざまな準備や手続きをご自身で行わなくてはならないため、会計や法務などに関する一定の知識を身につけることが必要です。

このような知識は、複数の信頼できる提供元から幅広く学ぶようにしましょう。

たとえば、セミナーに参加して専門家の講義を受ける、あるいはすでに開業している医師から体験談を聞くなどの方法がおすすめです。

こうすることで妥当性のある知識を学べるため、クリニックの開業準備を進める際に役立ちます。

ポイント②開業地域のニーズを把握する

開業地域のニーズを的確に捉え、それに沿った医療を提供できる環境を整えることも欠かせません。

前述の通り、クリニックを開く地域は経営理念と診療方針に基づいて探し、診療圏調査を経て確定することが理想です。

この段階で、その地域に住む人々の年代や家族構成の傾向、あるいはどのような患者さんの来院が見込めるか? などは推測できるようになります。

結果として、自院に求められる治療の内容も把握しやすくなるため、さらなる集患につなげられるでしょう。

ポイント③Webコンテンツを活用した集患施策を実施する

集患を目指した広報活動では、Webコンテンツを活用した施策が鍵となります。
これは、パソコンやスマートフォンが普及したことにより、Web上でクリニックの情報を集める患者さんが増えているためです。

主な例としては、Webサイトの運用やリスティング広告、SNSの運用などが挙げられます。
あわせて、Googleマップでクリニックを探す患者さんにもアピールできるよう、Googleのビジネスプロフィールも整えておくとよいでしょう。

ポイント④開業支援を活用する

「現在の仕事が忙しく、なかなか開業準備が進まない」「クリニックの開業に際して不安がある」とお困りであれば、開業支援の活用もご検討ください。

開業支援を利用すると、診療圏調査の代行や融資交渉のサポートなどをしてもらえることにより、開業準備に関わる負担を軽減できます。

さらに、プロ目線のアドバイスや専門家の紹介も受けられるため、不安点や疑問点を解消しつつ開業準備を進めることが可能です。

なお、クリニックの開業支援サービスは、提供している企業によって内容やサポート範囲が異なります。
利用を考える際は、この点をよく比較検討したうえで、依頼するサービスを選ぶ必要があります。

クリニックを開業する際は事前に流れを押さえて進めることが大切

今回は、クリニックを開く場合の一般的な流れと、開業を成功させるためのポイントを解説しました。

クリニックを開業するには、物件や設備の用意を進めることのほかに、スタッフの採用・研修や行政手続きなども行わなくてはなりません。

非常にやることが多く時間がかかるため、流れを事前に押さえたうえで、計画的に進められるように備えておきましょう。

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