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泌尿器科の現状と開業を成功させるためのポイントを解説

泌尿器科の現状と開業を成功させるためのポイントを解説

泌尿器科の現状と開業を成功させるためのポイントを解説

近年の高齢化に伴い、泌尿器科の需要は高まりつつあります。
その影響を受け、泌尿器科の開業を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、開業を成功させるには、業界の現状を正しく把握しておかなければなりません。

そこで本記事では、泌尿器科の現状を、開業にあたって意識したいポイントとともに解説します。
泌尿器科の開業医として、新たな一歩を踏み出すためにお役立てください。

泌尿器科の現状

まずは、泌尿器科が置かれている現状を見ていきましょう。

泌尿器科医が少ない

泌尿器科医は、ほかの診療科目の医師と比べて少ないのが現状です。

厚生労働省が2022年に発表したデータでは、全国の泌尿器科医の数は7,881名となっています。
これは医師の総数327,444名のうちわずか2.4%に過ぎず、最多である内科医の39,564名と比較すると、その人数は5分の1程度です。

以上のことから、患者さんの獲得競争が激しくないと想定されるため、泌尿器科は比較的安定した集患が期待できる診療科目といえるでしょう。

参照元:厚生労働省「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況p33」

ほかの診療科目とあわせて標榜されることが多い

泌尿器科は、整形外科や内科などとあわせて標榜されることが多い診療科目です。

厚生労働省が2023年に発表したデータによると、泌尿器科を単体で標榜するクリニックの数は全国で3,851院です。
これはクリニックの全体数である104,894院の3.7%程度であることから、泌尿器科のみを標榜するクリニックの少なさがうかがえます。

このような結果になった原因としては、泌尿器科の持つイメージが影響していると考えられています。
泌尿器科ではデリケートな症状を扱うので、「受診するのが恥ずかしい」と感じる患者さんも少なくありません。
そのため、患者さんの心理的な負担を和らげる目的で、ほかの診療科目とともに標榜するケースがよくみられるのです。

参照元:厚生労働省「令和5(2023)年医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況p10」

泌尿器科医の平均年収

泌尿器科の開業医の平均年収に関する公的なデータは、2025年6月時点では公表されていませんが、一般的に2,000万~2,500万円程度といわれています。
厚生労働省が公開している資料では、開業医全体の平均年収は約2,500万円とされているため、泌尿器科医の年収は平均よりもやや低いことが推察されます。

その原因として挙げられるのは、緊急性の低さや勤務時間の短さです。
診療内容の都合上、急患が少なく、診療時間内でも十分に対応できることが、泌尿器科の開業医の平均年収を下げている原因だと考えられています。

参照元:「「勤務医の給料」と「開業医の収支差額」について」

泌尿器科クリニックを成功に導くためのポイント

続いて、泌尿器科の開業時に押さえておきたいポイントを解説します。
すべて把握して、泌尿器科の開業を成功に導きましょう。

泌尿器科クリニックを成功に導くためのポイント

  • ポイント①通院しやすい工夫をする
  • ポイント②最適な立地を見極める
  • ポイント③訪問診療にも対応する
  • ポイント④適切なマーケティングを実施する
  • ポイント⑤コンセプトを明確にする
  • ポイント⑥ほかの医療機関と連携する
  • ポイント⑦トイレ設備を充実させる
  • ポイント⑧ほかの診療科目とあわせて標榜する

ポイント①通院しやすい工夫をする

泌尿器科を開業する際には、患者さんが通院しやすくなるような工夫を凝らすことが大切です。

繰り返しになりますが、泌尿器科ではデリケートな部分を診察される関係上、受診をためらう患者さんも少なくありません。
そのため、患者さんの心理的なハードルを下げなければ、クリニックを開業しても思うように集患できない可能性があります。

具体的な対策としては、患者さん同士が顔を合わせずに済む導線をつくる、または落ち着いた雰囲気の内装にして緊張感を和らげるなどが挙げられます。
くわえて、泌尿器科であることを外観でアピールしすぎないことも重要です。

ポイント②最適な立地を見極める

集患が期待できる立地を見極めることも、泌尿器科の開業時に押さえておきたいポイントの一つです。
どれだけ質の高い医療を提供しても、クリニックの立地が悪ければ患者さんが集まらず、経営が立ち行かなくなってしまうおそれがあります。

実際の開業場所には、大型の商業施設やクリニックモール、駅、バス停などの近くを選択すると、より多くの集患が見込めます。
また泌尿器科は、ほかの診療科目と比較して受診のハードルが高いからこそ、あえて奥まった場所に開業するのも一つの手です。

 

泌尿器科を開業させるときの立地の選び方について詳しく紹介している記事はこちら
関連記事:クリニックを開業する際の立地はどのように選べばよい?

ポイント③訪問診療にも対応する

高齢の患者さんに寄り添ったクリニックを目指すのであれば、訪問診療への対応も検討したいところです。

泌尿器科を受診する患者さんの多くは、頻尿や尿失禁に悩まされている高齢者です。
しかしそのなかには、足腰や体力の衰えが原因で通院できない方も少なくありません。

そこで、自身が開業するクリニックで訪問診療を行えば、通院が困難な患者さんも安心して受診できるようになります。
少しでも多くの患者さんに医療を提供し、経営を安定させるためにも、訪問診療を導入してみてはいかがでしょうか。

ポイント④適切なマーケティングを実施する

患者さんの年齢層にあわせたマーケティングを行うことも、クリニックを開業する際のポイントとして挙げられます。

患者さんは、さまざまな媒体を通してクリニックの情報を得ています。
たとえば、若年層の患者さんの場合は、インターネットの検索やSNSを活用してクリニックの情報を調べるのが一般的です。
対して、高齢者の場合はインターネットの扱いに不慣れな方も多いため、新聞や折り込みチラシで情報収集するケースも珍しくありません。

このように、患者さんの年齢層によって情報収集の手段は異なるので、情報発信する媒体を適切に使い分けることが大切です。

ポイント⑤コンセプトを明確にする

泌尿器科の開業時には、クリニックのコンセプトを明確にしましょう。

泌尿器に関するトラブルは、前立腺肥大症や膀胱炎、性感染症など多岐にわたります。
そのため患者さんに自院を選んでもらうには、治療のコンセプトを明示し、「自分の悩みを解決するのにぴったりなクリニックだ」と思わせる必要があります。

高齢者が多い地域なら前立腺肥大症、若年層が多い地域なら性感染症といった具合に、コンセプトのなかに年齢層にあわせた得意分野を盛り込むのがおすすめです。

ポイント⑥ほかの医療機関と連携する

周辺の医療機関との連携も、泌尿器科の開業時には不可欠です。

泌尿器の疾患やトラブルは、ほかの医療機関での治療が必要な事態に発展する可能性があります。
たとえば重度の尿路結石で腎機能が低下した場合は、外科手術や化学療法など、専門の医師による治療が必要となります。
その際に周辺の医療機関と連携が取れなければ、治療が遅れて症状が悪化してしまうかもしれません。

周辺の医療機関とコミュニケーションを積極的に取り、連携先を探しておきましょう。

ポイント⑦トイレ設備を充実させる

患者さんが不自由なく使用できるトイレ設備を整えることも、泌尿器科の開業を成功に導くポイントといえます。

泌尿器科の診察では、検査のために採尿を行うことが多々あります。
患者さんがクリニックのトイレを使う機会が多いため、利用しやすい環境を整えておかなければ、満足度の低下につながるかもしれません。

トイレ内のスペースを広くしたり、待合室からの視界を遮る壁を設置したりと、快適に過ごせるトイレ設備を充実させたいところです。

ポイント⑧ほかの診療科目とあわせて標榜する

泌尿器科の開業を成功させるには、内科や婦人科などほかの診療科目とともに標榜するのも有効です。
通院の心理的なハードルが高い泌尿器科でも、複数の診療科目が掲げられていれば、患者さんは気軽に来院できるはずです。

またこの工夫によって、幅広い医療の提供も可能となります。
具体例としては、消化器系疾患の治療や妊娠・出産に関する相談への対応、健康診断などが挙げられます。

ただし、あわせて標榜した診療科目を掲げる周辺のクリニックが競合になることや、ほかの診療科目で使う医療機器の準備に手間がかかる点には注意が必要です。

泌尿器科クリニックの開業に必要な資金

最後に、泌尿器科の開業時に必要な2種類の資金についてご紹介します。
自身のクリニックを開業する際の参考にしてください。

 

各診療科目ごとのクリニック開業資金を知ることでいろんな自分の中の選択肢を得ることができます
関連記事:クリニックの開業に必要な資金はいくら?診療科目ごとに解説

設備資金

設備資金とは、その名の通りクリニックの設備を整えるために必要な資金のことです。
具体的には、以下のような費用を賄うために生じる資金が該当します。

設備資金で賄われる費用の例

  • 土地や建物の購入費
  • クリニックの内装費
  • 医療機器の購入費
  • 予約システムの導入費

泌尿器科では、外科や内科などと比べて大がかりな施術を行う機会があまりないことから、用意するべき設備が少なく、設備資金が安価に収まる傾向にあります。
そのため泌尿器科は、比較的開業しやすい診療科目といえるでしょう。

運転資金

クリニックの開業後に継続的に必要となるのが、運転資金です。
運転資金の使い道は、以下の通りです。

運転資金の使い道の例

  • スタッフに支払う給与
  • 広告・宣伝費
  • 家賃
  • 薬剤費

「せっかく開業したのに経営が困難になった……」という事態に陥らないためにも、クリニックを開業する前に、運転資金を用意し続けられるかどうかを入念に検討しましょう。

泌尿器科の開業医は、工夫次第で安定した収益を見込める!

今回は、泌尿器科の開業時に意識したいポイントを解説しました。

泌尿器科は競合が少なく、ほかの科目とあわせて標榜されることの多い診療科目です。
開業医全体の平均年収と比べて、泌尿器科医の年収はやや低い傾向にあるものの、工夫次第では安定した収益が見込めます。
患者さんが通院しやすい環境を整えつつ、適切なマーケティングを行って、泌尿器科の開業を成功させましょう。

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